ミニ屏風というもの
ミニ屏風というもの
ミニ屏風と呼ばれる、畳めば15㎝×7.5㎝ほどに収まるものに
絵を描いている。
既に数点描いた。
日本での屏風絵の歴史は古く
室町時代から江戸時代にかけて独自の芸術的装飾品として
発展してきた。
もとは風避けの道具だったものが
芸術作品として高められてきた経緯がある。
現代、屏風を置くという文化そのものが一般的には無に等しい状態だが
私は
今には今の屏風があって良いと思う。形式にこだわる必要はなく
大きさはコンパクトなものほど現代社会には合う。
それこそ机に置けるもの。
飾りたい時に飾れて
収納したい時は数秒で畳んで机の引き出しにしまえるもの。
そういうものが
マンションや集合住宅に住む我々には合っている。
わたしは他にも和紙を使って張り子をつくり
扇子に絵を描く試みもするが
全て現代社会の一般的生活を見据えてのことだ。
収納が簡単というキーワードが大事
私は現代社会において生活に絵を飾る事は
花を生けたり、育てたりする事と同様に大事だと思うが
繁雑な生活と限られた空間を考えると
いつでも気分によって切り替えられる、収納と飾りつけが非常に容易な形状の芸術作品の存在が重要だと思う。
私が今描いてる支持体として使用しているミニ屏風は
外形が4面あり、広げると15㎝×30㎝、畳むと15㎝×7.5㎝というものなので
その条件にとても合っていると思う。
日本的なものの数々は芸術と結びついている
日本人が昔より残し、受け継がれてきたものは
みな、芸術と結びついている
屏風も扇子も張り子も
もとは風よけや、暑さを緩和させる道具であったり、玩具であったりしたものが芸術性を高めながら伝わり、残されたものだ
それは
現代社会であっても意味を失わない
私たちは日本人であるのだから
日常にこれらの日本的なものを
飾りたいものである。
私の挑戦は始まったばかりで
まだこのホームページ自体も軌道に乗ってはいないけど
そういうものが
この日本に広まってほしいと願い
作品づくりに試行錯誤を繰り返している。