花を描こうと思う
花を描こうと思う
単体で描くのか、人物や動物と一緒に描くのか、まだ決めてない。
しかし無性に花を描きたくなった。
なぜかわからない。
今日雪が降っているせいかもしれない。
花といえば、いつも通勤途中によそ様の庭や公園の一角で咲く花を歩調を落として
時には立ち止まって鑑賞している。
冬でも雑草を含めて結構色んな花が咲いているものである。
朝陽に照らされた花々は人間とは異なる波長で私に〝挨拶〟してくれる。
夕陽のときは緩やかな詩情で答えてくれる。
写真をもとに描くのか、現場で描くのか
本当はそこでスケッチブックを開けて描くのが一番いいだろうけど
通勤途中では無理だし
人さまの庭なら不審者扱いされても文句は言えない。
だから周りに配慮しつつ、公園で咲く花を撮ろう。
撮るときは単体で切り離さない。
なぜ私がそこに咲く花を美しいと思うのかというと
花を含めてのあらゆるものが花に凝縮しているからだ。公園なら花を世話するボランティアの人たちの日常。
葉や樹の影。土の匂い。鳥たちのさえずり。吹く風などだ。
できうることなら少年の姿に戻り、しゃがみ込んで、会社のことも、人の視線も気にせずに無心で描いてみたいものだ。
それがかなわぬ身としては
そこで瞬間的に無心になり、集中して、写真におさめ、あとで自分の時間のときに
そこでの美を写真をたよりに思い出して
味わいつつ描くしかない。
いずれにしても今
私は無性に花が描きたい。
そう
雪が外では降っているせいかもしれない。