動物の絵
動物の絵
動物を描いていると
実は自分や自分の今までの想い出を描いている部分もある事に直面する。
かと言ってその対象である動物からかけ離れているわけではない。
たしかにその動物を描いている。
ただその時、動物の目や存在の内側には自分がいる。
たとえばバックの様々な色調にも、
あの日見た景色が混ざり、あの時の幸福な気持ちやその場所での新鮮な気持ちや、厳粛な感覚が混ざっている。
動物の存在感
それらを表現するためにその動物の存在を借りていると言っても良いかもしれない。
あくまでもその動物のもつ唯一性や存在感を損なう事なくである。
動物を描いている時、わたしは確かにその動物と一体になっている。
心がけていること
動物は少なくとも絵の世界において、自分と対等であり、時に自分そのものである。
願わくはそこに現出している風景や、自然に融けて
調和した世界として描きだしたいものだ。
そうなれば絵は鑑賞者の心を幾分かは満たし、その調和は絵が飾られている空間にまでも広がるだろうから。